「サイハテの救世主 PAPER I:破壊者」

■感想メモ。
「サイハテの救世主 PAPER I:破壊者」(岩井恭平・角川スニーカー文庫)
サイハテの救世主  PAPERI:破壊者 (角川スニーカー文庫)
 日本国の最南端、沖縄―沙藤葉はサイハテの地に降り立った。そこで出会ったのは隣に住む世話焼き美少女の濱門陸や、現地アイドルの照瑠など賑やかな近所の人々。彼女たちに対し「ぼくは天才だ!構うな!」と葉は主張するものの誰も信じずに、しぶしぶながらも楽しい生活を始める。だが未完成の論文“破壊者”が完成していた記憶を葉が取り戻した時、世界滅亡のシナリオが動き始める。葉は救世主となり、世界を救えるのか!?―。
 
 シリーズ第1弾。
 とにもかくにも主人公がオーバーリアクションで喚きっぱなしで話に入って行き辛く、ずっとこのテンションで続くんだろうかと、読んでいて不安になりました。しかしながら、徐々に記憶が蘇り、果たして彼は本当に天才なのか?という疑惑が出てくると話に引き込まれて行きました。天才としての孤独と悲しみは重たいものがあって(空っぽのダンボールのくだりが一番切なかった)、逃げたかったのに逃げられなかったという絶望感がひしひしと伝わってきました。しかも今回の件で終わりというわけではないのが……。
 それにしても前半と後半のギャップがあった作品でしたが、2巻もこういうノリが続くのであれば、読むのがちょっと疲れそうだなぁと思ったりしました。

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「六蓮国物語 皇宮の嘘つき公主」

■感想メモ。
「六蓮国物語 皇宮の嘘つき公主」(清家未森・角川ビーンズ文庫)
六蓮国物語  皇宮の嘘つき公主 (角川ビーンズ文庫)
 敬愛する太子のそばにいるために、上官の季隆と偽装婚約の契約をかわした太子近衛武官・結蓮。今日も太子に仇なす妖怪退治に暴走中。ひょんなことから、公主華瑛の護衛につくけれど、彼女はわがままばかり。さらに、太子の兄将軍・崇怜が結蓮の婚約者だと名乗りでてきて、偽装婚約に早くも暗雲のきざし!?こまった結蓮のお悩み相談相手は、恩人・翠玉の御使い様(正体は季隆なのに)で。

 シリーズ第2弾。
 新キャラが増えていましたが、人間関係としては1巻より分かりやすくなっていたかと思います。公主の無茶ぶりを全力で真正面から受けて立ってしまう結蓮は面白かったし、御使い=季隆と知らないままに文通してしまうずれっぷりも読んでいて楽しかったです。さすがにバレるだろ!と突っ込みたくなるくらい徐々に生活の場が近付いていってしまうのも○でした。
 全体的には良かったんですけど、恋愛ライバルとして出てきたキャラがすごい苦手で……。押しつけがましい性格の上に権力があって自分の思い通りにならないことは無いと思ってるようなキャラなので、今後イラっとさせられる場面が増えそう……と不安になりました。

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「ちょこプリ! 2.勇者になった日」

■感想メモ。
「ちょこプリ! 2.勇者になった日」(後藤リウ・講談社ラノベ文庫)
ちょこプリ!2.勇者になった日 (講談社ラノベ文庫)
 異世界の国ラウレーニアの姫・キキの護衛(下僕?)となった蛍介。とあるきっかけで隣国ダウネシアの姫リリアと出会ったキキと蛍介は、偶然三人一緒に現代日本に戻ってしまう。嬉し恥ずかし同居生活×2で再開かと思いきや、性格スタイルなんでも正反対の二人の姫のいろんな部分で挟まれて楽しさも気苦労も特盛りの蛍介。一緒についてきたチビドラゴンを元の世界に連れ戻そうと奮闘する三人だが、姫ふたりは女の暗闘を繰り広げるし、リリアは可愛いだけじゃなかったし、さらには蛍介も魔法のせいで小さくなってしまった。しかし同じ大きさになったせいか、キキと蛍介の関係にも変化が訪れたような…姫と巨人のファンタジックラブコメ第2巻登場。

 シリーズ第2弾。
 1巻ラストは気になる引きでしたが、結局日本に戻って来ちゃってバタバタ。基本的に「頭のいいキャラ」がいないので(腹黒姫にしても悪役にしてもどっか抜けてる)、良くも悪くもゆるーい雰囲気の話になってます。もうちょっと締めるところはきちっと締めて欲しいと思うんですけどね。裏表激しいリリアと、その外面の良さにころっと騙される蛍介、素直になれないキキ…という構図が延々続くのはちょっと疲れました。
 ただ、普段はキキのことを意識していないのに、蛍介が縮んで同サイズになったとたんにドキドキしてしまうという展開はなかなか良かったです。次はキキが大きくなればいいんじゃないでしょうか!

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「RINGADAWN 虚戦士と終わりの鐘」

■感想メモ。
「RINGADAWN 虚戦士と終わりの鐘」(あやめゆう・C★NOVELSFANTASIA)
RINGADAWN〈リンガドン〉 - 虚戦士と終わりの鐘 (C・NOVELファンタジア)
 戦場に満ちる無念や呪怨から生まれすべてを殺すまで剣を揮う御伽噺の怪物「虚戦士」―前王の隠し子として軍に追われる少女ミルナの前に現れた少年は伝説さながらに感情も見せず禍々しいまでの力で追っ手を倒す。けれどミルナに向ける笑みははにかんだ子どものようで…御伽噺シリーズ、感動の大団円。

 シリーズ完結。
 1巻・2巻のメインキャラたちも勢ぞろいで、まさしく完結巻に相応しいお話でした。反面、1・2巻のキャラに押されて3巻のキャラがちょっと影薄いかなと思えましたけど、「終わりの鐘を鳴らして御伽噺を終わらせる」役目はきちんと全うしてましたね。
 妖精と灰色狼のやりとりも良かったですが、呪い笛吹きと騎士にはかなりやられてしまいました。2巻の時点では割と淡白な主従で、比重としてはイセリナの方に向いていた気がしたのですが……。ノルンの涙だとか、彼女の前では弱いところを見せるカミナなど、普段と違う人間臭さが見えるところがたまりませんでした。
 しかし味方側メンツが強すぎて、敵がちょっと可哀想でした。灰色狼+暗殺者+虚戦士の組み合わせとか負ける気がしませんね! 敵の思惑が見えにくかったのも、ちょっと残念な点でした。
 全体としては綺麗にまとまった、かなり楽しめたシリーズでした。

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「聖剣の刀鍛冶#12 Sacred Sword」

■感想メモ。
「聖剣の刀鍛冶#12 Sacred Sword」(三浦勇雄・MF文庫J)
聖剣の刀鍛冶12 (MF文庫J)
 全市民の耳目を集めることとなったセシリーのプロポーズから数日、市民の移住計画と平行して騎士団による封印の最強化計画もまた開始されていた。プレア火山の洞窟奥深くに広がる“氷の間”に幾本もの聖剣のレプリカが突き立てられる。その光景は、まるで墓標。―そしてこの計画が、新たな事態を引き起こすことに。一方、キャンベル家のメイド・フィオはセシリーのためにウエディングドレスを用意していた。かたやルークもまた、セシリーのためにリサとともに“ある刀”を打つ。やがてくる帝国との最終決戦を前に、一条の光がこぼれ射す、最新巻。

 シリーズ12巻。
 ストーリーが大きく前進したのはいいんですが、新キャラによる力技で一気にまとめに入ったような印象を受けました。敵側も自身の過去を話しだしたりしていたので、余計にそう感じられたのかもしれません。ちゃんと話がまとまりそう……という目星が付いたのは良かったのですが。伏線はあったとはいえ、少々急な感じ。
 ともあれ、表紙とか帯でネタバレ全開でしたけど、めでたい話も続いたのは良かったと思います。セシリーとルークのいちゃいちゃはにやにやできましたしね。結婚式は突っ込みどころ多すぎでしたけど。

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「妓楼には鍵の姫が住まう-黄泉がえりの人形-」

■感想メモ。
「妓楼には鍵の姫が住まう-黄泉がえりの人形-」(水瀬桂子・f-Clan文庫)
妓楼には鍵の姫が住まう -黄泉がえりの人形- (f-Clan文庫)
 死人を見る目を持つ誠二と、化け物姫の異名をとる紅羽。いつの間にやら『お気に入り』となった誠二は、紅羽と奇妙に和む交流を続けていた。そこに、供養人形が消え、死んだはずの娘が目撃されたという怪異が持ち込まれる。事を調べる中であらわになる、紅羽の従者・十夜の壮絶な過去と哀しい願い。紅羽に託され十夜を救おうとする誠二だったが、此度の怪異には兄が関わっていて…。

 シリーズ第2弾。
 後書きでも触れられていましたが、挿絵で誠二がものすごく良い笑顔を見せていたのにびっくりでした。
 実家では心を削られるような日々で、安息があるのは紅羽の部屋だけ…というのがかなり切なかったけれど、徐々に周囲が変わりつつあってほっとしました。1巻の父もそうでしたけど、距離を置いている人たちとも、ほんの少しのきっかけがあれば近づくことができるんだなぁと。紅羽の方も、誠二といるときの普通の女の子のような態度がとてもいいなぁとにやにやできました。
 十夜の過去が描かれ、紅羽の父の話が出てきて。何かが起こりそうな気配を含みつつ、次の巻が出るのを楽しみに待ってます。

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「グロリアスハーツ」

■感想メモ。
「グロリアスハーツ」(淡路帆希・富士見ファンタジア文庫)
グロリアスハーツ (富士見ファンタジア文庫)
 シローフォノ軍の研究機関『クレイドル』にて生まれた、怪異の力を持つ人型の生命兵器―『贋人』。贋人として生まれた少女・ユズカと、ユズカを人間にしたいと願う少年・アルトゥールの二人は、贋人の秘密を知る唯一の人物と言われる研究者・ディニタ・イングリスの行方を探している。ユズカの冷気を操る能力『氷姫』を利用して、宅配業を営みながら旅を続ける二人だったが、ある日立ち寄った街で贋人の心臓『マテリエ』を狙う『贋人狩り』に遭遇し―。旅立ちは三人、大切な人を失ったあの日、守りたいと願う激情が、少年の中に眠る7つの龍を呼び起こす本格ファンタジー。

 シリーズ第1弾。
 尖った部分はないものの、安定した話運び。ただラッキースケベとかどたばたギャグ的な部分は滑りがちで、シリアスな部分がもっと増えればいいのになあと思いながら読みました。アルとユズカの関係は「兄妹」であり、でもそうではないような微妙さが、今はもういない彼女を挟んで良いさじ加減になってますね。個人的には、もうしばらくは「妹的存在」でいて欲しいなぁと。ただ単に「兄妹」が好きなだけだったりしますが。

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「千の魔剣と盾の乙女6」

■感想メモ。
「千の魔剣と盾の乙女6」(川口士・一迅社文庫)
千の魔剣と盾の乙女6 (一迅社文庫)
 魔王を封じた魔剣クラウソラスにも匹敵するとされる、伝説の魔剣ガラドボルグ。それを手に入れるため大陸へと向かったバルトゥータスは魔剣を守護する精霊と出逢い、ロックの師となる以前、エリシアの師であるニーウと出逢ったときのことを想起していた。一方でロックたちは、新たな槍を手にしてすっかり元気になったナギの何気ないひと言から、エリシアそしてフィルがロックとパーティーを結成するにいたったかつての出来事を思い返す。

 シリーズ第6弾。
 前巻の引きから1冊まるっと師匠巻になるのかと思いきや、短編集でした。バルトゥータスとニーウ、ロックとフィル、ロックとエリシアの出会い話。
 その中ではロックとフィルの出会い話が一番好みでした。第一印象が良くない相手とパーティを組んで冒険し、困難に立ち向かう中で信頼を築いていく。不慣れなところやぎこちなさが見えるのもいいですね。女性陣の中ではフィルが一番好みなんだなぁと改めて思った次第です。
 

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積みゲー未消化

■積みゲーがあるのに「サガフロやりたいなぁ」と思い立ってサガフロンティアをやり始めてしまったり、ソフトを探して納戸を漁ったら出てきたマザー2(SFC版)を甥っ子と一緒にやり始めてしまったりして、ちっとも積みゲーが消化できない日々です。実はマザー2は弟がやってるのを見てただけで自分でプレイするのははじめてだったりするんですが、面白いですね!と深みにどんどんはまってしまってます……。

■ロストレイルで参加したシナリオの感想です。
「禍事の糸」(大口虚WR)
 メルヒオールが参加した企画シナリオ(PLからネタ振りできる参加者固定のシナリオ)です。
 調査系シナリオだったのですが、いい感じにPCたちの行動がばらけていて連携できていて良かったです。
 メルヒオールは外の見回り担当。子供とのやり取りはプレイングどおりです。その後の戦闘もプレイングどおりなんですが……拳骨系魔法使い(笑)。

「世明けの空」(高幡信WR)
 ニワトコで参加したシナリオ。
 たまたま辿り着いた、滅びつつある世界の探索です。
 心情メインのプレイングだったんですが、他のPCさんと色々お話できて楽しかったです。
 ニワトコは今のところ元の世界に再帰属することをあまり考えていないので、その点ではメルヒオールとは対照的です。

「香房【夢現鏡】」(天音みゆWR)
 ニワトコが参加したソロシナリオ。
 このソロシナの主な目的は「別の人物の視点から過去を見ること」なのですが、今回はNPC夢幻の宮さんとお茶しに行ってきました。
 「誰かの視点を借りれば『味』も感じられるか?」という疑問に答えてもらったんですが、ふむふむー。まぁ、次当選できるかどうか不明なんですけどね(笑)。
 夢幻の宮さんにはまた絡んでみたいなぁと思いました。

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「眠れない悪魔と鳥籠の歌姫」

■感想メモ。
「眠れない悪魔と鳥籠の歌姫」(瑞山いつき・一迅社文庫アイリス)
眠れない悪魔と鳥籠の歌姫 (一迅社文庫アイリス)
 闇オークションで売られていた歌姫ニーナを連れ出したのは、冷酷で美しい悪魔憑きの青年・アルドだった。彼の中の悪魔を眠らせるため、囚われて子守唄を歌うことになってしまったニーナ。しかし、精霊使いのニーナの言葉は、悪魔憑きのアルドを従わせる効果もあって…?いびつな関係を続けながらも、心を許し始めたふたりに、悪魔を求める総督の追手が迫る―。囚われの歌姫と眠れない悪魔が奏でるラブファンタジー。

 最初にタイトルだけ見たときは悪魔が歌姫攫ってきて城にでも監禁する話なんだろうか、と思ったのですが全然違いました。
 回りくどすぎるツンデレなアルドと、彼に振り回されるニーナがなかなかよかったです。一緒に寝てても、「抱き枕」扱いで色気皆無なところとか。
 しかし終盤は「悪魔に命令できる」ニーナ自身が現状を把握できてなくて混乱しすぎているので、ちょっと間が抜けた場面が多かったように思います。結局悪魔って何なのかとかいう説明は無いし、根本的解決はできてないしで、消化不良な印象でした。設定は好きなのに勿体ない。

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