「東京レイヴンズ7 _DARKNESS_EMERGE_」

■感想メモ。
「東京レイヴンズ7 _DARKNESS_EMERGE_」(あざの耕平・富士見ファンタジア文庫)
東京レイヴンズ7_DARKNESS_EMERGE_ (富士見ファンタジア文庫)
 『D』による陰陽塾襲撃事件からしばらく。その傷跡は大きく、陰陽塾は一時閉鎖に追い込まれ、退塾する生徒も続出していた。そんな中、『D』と大友の熾烈な呪術戦に心を奪われたままの春虎は、夏目とともに訪れた陰陽塾屋上の祭壇で、一人の少女と出会う。「君たち二人のことはよく知ってる。初めまして―ぼくは相馬多岐子」。その出会いが、のちにもたらす意味を知らないままに。時同じくして、呪捜部公安課による双角会掃討作戦が密かに始動。陰陽庁内部に潜む“敵”の炙り出しが行われるのだが!?―。

 シリーズ第7弾。
 分厚くて読み応えのある巻でした。
 裏で色々起こっていたと思ったら一気に動き出して、早く続きを!と言いたくなってしまいました。
 春虎が前巻での大友先生の戦いを見ての成長&覚醒でわくわくしていたら、京子が大きな壁にぶつかっていたりして……。良くも悪くも今までどおりではいられず、何かしらの変化が求められるこの状況。ここからいったいどうなって行くのか、目が離せません。
 それにしても大人たちのバトルがかっこいいのは相変わらずで、天海部長には痺れました(笑)。

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「カナクのキセキ4」

■感想メモ。
「カナクのキセキ4」(上総朋大・富士見ファンタジア文庫)
カナクのキセキ4 (富士見ファンタジア文庫)
 (ううう、ユーリエ、ゆーりえぇ…)アレンシア全土から流れ込んでくる黒夢に意識を刈り取られそうになるたび、カナクは最愛の人を想い、ひたすらに耐えた。あとどれだけ黒夢を集めれば、ユーリエのもとに飛べるのか?その傍らには、ユーリエの心を継いだ夢魔が傳いている。「魔王さま、今は焦らずに黒夢を集めることに専念して下さい」苦しむ若き魔王を、リーゼは言葉少なに見守った。一方、オリヴィアは各国の王と連携を取り、銀獣人の少年ライカを影砲士へと鍛え始める。そしてカナクと世界の両方を救いたいネウは、手がかりを求めてミスティカの大図書館を目指したが―。

 シリーズ第4弾。
 3巻まで表と裏、ふたりの人物の視点固定だったのが変化していて、おおまかなあらすじをなぞるようだったストーリーが、少し掘り下げられていたかな、と感じられました。ただキャラの動き(心情変化など)が大雑把な感じがするのはあんまり変わらないかなーと。カナク側とオリヴィエ側は惹きつけられる部分もあったものの、ネウたちの方が冗長な気も……。やたらばたばたしてるなぁというのが一番の印象でした。

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「グロリアスハーツ」

■感想メモ。
「グロリアスハーツ」(淡路帆希・富士見ファンタジア文庫)
グロリアスハーツ (富士見ファンタジア文庫)
 シローフォノ軍の研究機関『クレイドル』にて生まれた、怪異の力を持つ人型の生命兵器―『贋人』。贋人として生まれた少女・ユズカと、ユズカを人間にしたいと願う少年・アルトゥールの二人は、贋人の秘密を知る唯一の人物と言われる研究者・ディニタ・イングリスの行方を探している。ユズカの冷気を操る能力『氷姫』を利用して、宅配業を営みながら旅を続ける二人だったが、ある日立ち寄った街で贋人の心臓『マテリエ』を狙う『贋人狩り』に遭遇し―。旅立ちは三人、大切な人を失ったあの日、守りたいと願う激情が、少年の中に眠る7つの龍を呼び起こす本格ファンタジー。

 シリーズ第1弾。
 尖った部分はないものの、安定した話運び。ただラッキースケベとかどたばたギャグ的な部分は滑りがちで、シリアスな部分がもっと増えればいいのになあと思いながら読みました。アルとユズカの関係は「兄妹」であり、でもそうではないような微妙さが、今はもういない彼女を挟んで良いさじ加減になってますね。個人的には、もうしばらくは「妹的存在」でいて欲しいなぁと。ただ単に「兄妹」が好きなだけだったりしますが。

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「黒の夜刀神1 キミのために僕ができること」

■感想メモ。
「黒の夜刀神1 キミのために僕ができること」(手島史詞・富士見ファンタジア文庫)
黒の夜刀神  1.キミのために僕ができること (富士見ファンタジア文庫)
 「シラキ、仕事か?お前出席日数危ないんじゃなかったか?」ストーンリバー学園に通う白毀廻は、悩んでいた。今日も伝聞社イーストウッド社から仕事を押しつけられ、授業を欠席しなければならない事態に陥っていたのだ。断ればいいだけの話だが、ヘタレな彼には到底無理な話。仕方なく仕事に出かけたのだが、そこで昔なじみの少女・月皎柊と運命の再会をする。美しく成長した柊にドキドキのカイ。しかし彼女は“契約者”たちに狙われていた。ピンチの少女を救うため、少年は勇気を奮い立たせる!異能者たちが暗躍する大陸を舞台に繰り広げられる、ボーイ・ミーツ・ガール・アドベンチャー開幕。

 シリーズ第1弾。
 前作「影執事マルク」と同じ世界観ということですが、微妙な設定の差異だとか、同名なのに何だか印象の違うキャラがいたりで、前作読んでない方が却って話にすんなり入って行けたのかなぁと思ったりしました。前作とどう繋がってるのか考えると混乱してきます。気にしない方がいいのかも。
 イーシャやかなめなど、女性キャラはなかなかに魅力的でしたが、行き過ぎなほど臆病ヘタレな主人公とか男性キャラはいまひとつ。イーシャはツンデレ可愛いんですけど、明らかに恋愛面で負けそうな雰囲気を醸し出してるのが切ないです。

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「東京レイヴンズ6 Black Shaman ASSALUT」

■感想メモ。
「東京レイヴンズ6 Black Shaman ASSALUT」(あざの耕平・富士見ファンタジア文庫)
東京レイヴンズ6  Black Shaman ASSAULT (富士見ファンタジア文庫)
 思い出の中の大切な少女、北斗の正体は、夏目―?実技合宿以来、そんな疑念が拭いきれない春虎。北斗への自分の気持ちが整理できないままの春虎は、夏目に対しても今までのように接することができず、二人の仲は次第にぎくしゃくしたものとなっていく。一方、『上巳の再祓』以降、その脅威が現実的なものとなった『D』は、陰陽庁に宣戦布告。事態を重く見た陰陽庁は『十二神将』を配置し迎撃を試みる。いち早く情報を察知した陰陽塾でも、警戒を強め、密かに準備を整えるのだが―!?すれ違う式神と主、激しさを増す陰と陽の戦い。若き闇鴉たちを取り巻く戦いは、いよいよ本格的になり!?

 シリーズ第6弾。
 いやー、エンジンかかってきました。6巻目でやっと……という感もありますが(2冊短編集を挟んだとはいえ)、それでもまだ、主人公たちがメインで大暴れ!には辿り着いていないので、もっと頑張れ!と期待を込めて言いたいです。
 今回の主役は何と言っても大友先生。美味しいとこ持ってってしまいました。春虎たちの、互いをカバーしつつの連携プレイも良かったのですが、まだまだ大人たちの方が上ですね。両者合わせて、バトルみっちりな巻だったのでたいへん満足です。影の薄かった天馬にスポットが当てられたのも良かったです。
 退場しちゃう人あり、暗躍してる人あり、思わせぶりな予告もあり、次回もエンジン全開だといいなぁと楽しみにしています。

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「影執事マルクの契約」

■感想メモ。
「影執事マルクの契約」(手島史詞・富士見ファンタジア文庫)
影執事マルクの契約 (富士見ファンタジア文庫)
 ついに暴走を始めた“アルス・マグナ”は瞬く間にロックウォールを壊滅させ、さらに周囲をのみ込んでいった。“空白の契約書”は徐々に失われ、契約者でなくなったマルクだったが、彼の求めることはたったひとつ。「揺り篭に囚われた我が主、エルミナを救い出す!」マルクの想いに仲間たちが応える。その行く手を遮ったのは、“アルス・マグナ”が創り出した過去の自分たちだった!?マルクとエルミナ、そしてそれぞれの想いがたどり着く未来は?影執事、最後の仕事が幕を開ける。

 シリーズ完結。
 オールキャストによる総力戦は今までで一番燃えました。次々に力を失いつつも諦めない、というのがまたたまりません。契約者たちだけではなく、普通の人間だって、エルミナでさえも自分の戦いを繰り広げる様は実に良かったです。ことここに至ってオウマがかっこよかったのはちょっと卑怯かなと思いましたが(笑)。挿絵のオウマは「!?」ってなって思わず二度三度見返してしまいました(見切れてない的な意味で)。
 大なり小なり別れはあって、エピローグではちょっとしんみり。夢オチでもいい、あとがきで書かれてたような日常はもうちょっと見たかったなぁと思ってしまいました。

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「カナクのキセキ3」

■感想メモ。
「カナクのキセキ3」(上総朋大・富士見ファンタジア文庫)
カナクのキセキ3 (富士見ファンタジア文庫)
 「か、カナクさんはリーゼに騙されているだけです。だったら、何とかカナクさんを救う方法が、あ、あるんじゃないでしょうか」あたしの震える声に、オリヴィア女王さまは厳しい目を向けた。「カナクは既に魔王としてこのアレンシアに君臨している。黒に染まってしまったものを白に戻すことが出来るとは思えないわ」うう、女王さまの確信に満ちた指摘に、涙が零れそうになる。でも、あたしは黒でも白になれるって信じたい…!ユーリエを救うため、“黒夢の魔王”となったカナク。そのカナクを元の姿に戻すため、ダークエルフの聖神官・ネウは単身村を出るが!?純真な恋が世界を動かすファンタジック・ラブストーリー。

 シリーズ第3弾。てっきり今回でネウがカナクと対峙すると思ったのですが……。
 裏と表、別々の主人公のふたつの物語を交互に描く構成上、最後を揃えるために仕方がなかったのかもしれませんけど、ネウ側に不満が残りました。パーティに人が増える→恋愛イベント→パワーアップイベント、ってまるでRPGのゲームでもしてるかのような流れ。カナクと早くぶつかって欲しいと思ってたので余計にロースピードに思えてしまいました。もう一方の話はこれまでの話の裏側を書いた内容で、強引さはややあるものの、バラバラの物語が収束していく感じがあって良かったです。
 しかしこのシリーズ、3巻か4巻くらいで完結するペースだとばかり思ってただけに、まだ”序”だということに一番驚かされました。

肷

「影執事マルクの恋歌」

■感想メモ。
「影執事マルクの恋歌」(手島史詞・富士見ファンタジア文庫)
影執事マルクの恋歌 (富士見ファンタジア文庫)
 「―カナメ。あなたが好きです―」マルクの発したその言葉を、エルミナは信じられない気持ちで聞いた。思わずその場から逃げ出した次の瞬間、エルミナは見知らぬ場所にいた。再び“揺り篭”に囚われたエルミナは、過去の記憶を彷徨う中で自分の心と向き合う。―もう迷わない。私はもう目を逸らさない。ほの暗い酒場にエルミナの謳が静かに流れだす。彼女の想いをのせて…。不器用な二人の心が切なくすれ違う。

 シリーズ第11弾。
 短編+書下ろしという構成。やっぱり短編は短編集としてまとめても良かったような気はしますが、長編にはめ込むために頑張ってるなぁと(以前の巻でもありましたが)。書下ろし部分でストーリーが大きく動いて、お?と思ったら次で最終巻ですかー。
 三角関係はついに終止符。カナメも好きだったので決着がついたことを名残惜しく思う部分もあったんですが、マルク&エルミナの初心すぎるデートでかなり吹っ飛びました。手を繋ぐのももじもじしちゃうレベルなのがいいですね! しかし持ち上げて落とすのは良くある話で……。あと1冊、幸せな結末であればいいな、と思います。

肷

「東京レイヴンズ5 day in nestII& GIRL AGAIN」

■感想メモ。
「東京レイヴンズ5 day in nestII& GIRL AGAIN」(あざの耕平・富士見ファンタジア文庫)
東京レイヴンズ5 days in nest II & GIRL AGAIN (富士見ファンタジア文庫)
 嵐のような薪入生―鈴鹿から解放され、束の間の自由を満喫する春虎と夏目。向かった先は、陰陽塾に所属する上級生のみで行われる、富士山麓の実技合宿所。「いやぁー楽しみだなぁ、合宿!」「何しろ『一年には関係ない』もんね!」「いいよなー!」「いいよねっ」浮き立つ心をおさえきれずにハシャぎまくる二人。しかし―「もうっ!ダーリンたら遅いぃーー」まさかの嵐が再び襲来!忠義心は人一倍・任侠式神コンや男装夏目を初恋の王子と慕う京子、そして謎の幼女好きまでが入り乱れ、楽しいはずの合宿は悪夢の合宿へと変貌する。

 シリーズ第5弾は4巻に引き続き、短編集+αの構成。
 短編では最初の話が普通だなと油断させておいて段々ひどく……(主に夏目が)。周囲がぐだぐだになってしまったため春虎がひとりでツッコミ役やら何やらしなくなってしまった鍋パーティーの話が一番のお気に入り。
 後半は合宿話なのですが……。主要キャラたちの感情の錯綜っぷりにニヤニヤ。”隠し事”がバレたときの反動がかなり酷いことになりそうで、春虎&夏目もそうですけど、個人的には京子がどうするのか気になって仕方がないです。夏目は本当にもう、さっさと春虎にバラしていれば今の状況も避けられたのにとしか……気の毒ですけど。
 大人組の動きもいい感じに不穏さを煽っていて、この先の波乱が予想されてわくわく。次巻も楽しみです。

肷

「RPG W(・∀・)RLD9-ろーぷれ・わーるど―」

■感想メモ。
「RPG W(・∀・)RLD9-ろーぷれ・わーるど―」(吉村夜・富士見ファンタジア文庫)
RPG W(・∀・)RLD9  ‐ろーぷれ・わーるど‐ (富士見ファンタジア文庫)
 「畜生!畜生っ!!こんなところで負けるなんてっっ!」
 負けた。完全な敗北だった……。僕―アークが率いるウィドラの軍勢は、”勇者”を気取るユーゴたちに再び(!)敗れてしまった!? しかも勝利に酔うヤツらは、いちゃいちゃとリア充っぷりを見せつけてきたのだ!(特にあのメガネとエルフだ!)何と言う不名誉!!何と言う屈辱!!このままでは、教団を統べる”あのお方”に申し開きが出来ない……っ。
 このままおめおめと、引きさがってなるものか。ユーゴ―貴様と同じように、僕も命を賭けて負けられない理由があるんだ。だから今度こそ、おバカな勇者たちにバッドエンドを見せてやる!!

 シリーズ第9弾。
 前回の逆転劇からの続きで、散り散りになった仲間たちが徐々に集まってくるのはやはり心強いしいいものだなぁと思いました。絶望的な状況からの巻き返しなので、喜びもひとしおですよね。ショウとエルのいちゃいちゃっぷりには吹いてしまいました。ユーゴがどっちかひとりを選べないうちにちゃっかりと……。アークまで恋愛フラグ立て出して、イコール死亡フラグなのでは、なんて思ったり。
 国を巡っての争いが続いていたため、ちょっと忘れかけていましたが、そういえば魔神の封印とかありましたよね!(笑) 出たら出たでかなりのインパクト。せっかくひっくり返した流れをまたどんでん返しされてしまいましたが……。果たして彼らは無事生還できるのか。パーティ外のキャラたちの奮闘に期待したいです。

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